子育てブロガーゆめこと申します。
この記事では、アドラー式子育てがどういうものかについて解説させて頂きます。
アドラー式子育てって何?
アドラー式子育てはアルフレッドアドラーが創始したアドラー心理学を基にした育児法のことです。
アドラー心理学の創立者アルフレッドアドラーって誰?
- ユダヤ系オーストリア人(1870-1937)
- 精神科医、心理学者、社会理論家
- フロイトやユングと並び、パーソナリティ理論や心理療法をうちたてる
- 精神分析の創始者フロイトの共同研究者であったが独立して、アドラー心理学を創始する
- 第一次世界大戦中に軍医として従軍、多くの神経症の患者と接し、共同体感覚が重要であることを身をもって経験する
- 育児と学校教育が良い社会作りの基盤となるとし、世界で初めて、児童相談所をウィーンに創設、教師や親相手にカウンセリングを行う
- 子どもたちの精神的健康保持のためのアドラーの心理学が世間に知れ渡る
- 晩年、アメリカに移住してアドラー心理学を更に世に広める
- 67歳の時に心臓発作の為死亡
- 自己啓発の父として有名で名言も多数
アドラー心理学って何?
アルフレッドアドラーが創始した心理学を、アドラー心理学といいます。
今日のアドラー心理学は、ドライカース,R.を初めとした、アドラーの後継者たちによってその理論や療法が発展され、伝えられてきた体系のことを指します。
アドラー心理学の特徴
- 行動の原因ではなくて目的を理解する
- 心と身体、意識と無意識、感情と思考の一致している状態がベストとする
- 人間は社会的存在で、人間の行動は対人関係に影響を及ぼす
- お互いの違いを認めた上で(他人は他人、自分は自分)、協力しあう
等があげられます。
日本アドラー心理学会
日本アドラー心理学会は、アドラー心理学の研究と啓発を目的に1984年に設立され、国際アドラー心理学会連合(International Association of Individual Psychology)の公認団体でもあります。
現会長は樋澤律子さんです。
アドラー式子育ての特徴
アドラー式子育てでは
【子どもに勇気を与えること】
【子どもに“共同体感覚”を持たせること】
を二つの大きな目的として掲げています。
アドラー式の子育ての特徴として
- 子どもの自己肯定感をあげる
- 互いに尊敬し、信頼しあう
- 家族と社会との深い繋がりを育む
- 常に感謝を伝える
- 社会と調和して暮らしていける子どもに育てる
- 親子共々一緒に育っていく
等があげられます。
叱らず、ほめず、勇気づける子育て
アドラー式子育ては叱らず、ほめず、勇気づける子育てとも呼ばれています。
叱らないし、褒めないで、勇気付けるっていったいどういうことと思われたあなたもいらっしゃるかと思います。
わかりやすく説明していきますね。
【叱らない子育て】
ゆめこが説明します
アドラー式子育ての叱らない子育てとは、子供になんでもさせて全く叱らない放任主義という意味ではありません。
子どものしている行動に対して、感情的にガミガミ怒らないということです。
子どもに伝えたいメッセージがあるときは感情的に「○○するのはだめ!」というのではなく、その行動について、あなた自身がどう思うか、そしてあなたのお子さんもどう思うかを一緒に考えていきます。
カッとなっている時にはなかなか難しいのですが、あなたの気持ちを落ち着いて子供に伝える感じです。
例えば、あなたのお子さんが友達と遊んでいて、一つしかないおもちゃの取り合いになります。
そして友達からおもちゃを無理やり取り上げて泣かせてしまったとします。
「何しているの?お友達泣いているじゃないの?謝りなさい。」
とまくしたてるのではなくて、
「○○ちゃん、お友達泣いているね。○○ちゃんも同じおもちゃ使いたかったのは分かるけど、○○ちゃんも友達に無理やり取られたらどう思う?」
等の声がけをして、子どもに自分のした行動のことについて考えさせてあげます。
ここでクドクド言い続けると、今度は説教になってしまうので気を付けてください。
大きなお子さんたち同士だったら、危険がない限り、見守って子どもたち同士で解決させるのもテクニックの一つになります。
【褒めない子育て】
ゆめこが説明します
アドラー式子育ての褒めない子育てとは、全く褒めないということではありません。
ただ単に子どもの行動に対して、「えらいね」、「すごいね」という漠然とした言葉を使って褒めるのではなく、子どもが実際にした行動の内容のこと、結果ではなくやり遂げた過程 (プロセス)を一緒になって喜ぶことです。
そうすることによって、子どもが褒められたり、叱られないようにするためだけに何かをするということが少なくなります。
この褒めない子育てのテクニックは、子ども自身が心から満たされたり、誰かの為になりたい等の子どもの自立性を促すことを目的としています。
例えば
テストで90点をとって単に
「偉かったね」「○○ちゃんは賢い」と言うのではなくて
「一生懸命英語勉強して、頑張ったから、いい点とれたね。ママ/パパ凄くうれしいよ。○○ちゃんはどう思う?」
と声かけします。
上から目線で「偉いわね」とあなた自身の評価を付けてコメントをするのではなくて、「小さなできた」を常にお子さんと一緒に喜ぶ、成功を祝うという感覚で覚えておくと分かりやすいと思います。
【勇気づける子育て】
ゆめこが説明します
アドラー式子育ての勇気づける子育てとは、
みんなは自分の仲間 (to belong)
自分は能力がある (to feel significant)
という子供の信念を育てる手助けをしていくことです。
分かりやすくいうと、 子どもが自分の能力に自信ももち、家族、社会から愛されていると思える状態でいれるようにサポートをしていくということです。
勇気づける子育てとは、特別なことではない当たり前のことや、子どもの立場に立つと大変かもしれないことに気づく観察眼をもつことです。
その気づきを基に、親のあなたがお子さんに感謝の声がけや、コメントをしてあげるのです。
例えば、あなたのお子さんが毎朝保育園、幼稚園、学校への行く用意をきちんとしてくれているとします。
あなたにとっては、当たり前のことでも、お子さんにとったら、洋服を着替えて、顔を洗って、ご飯を食べて、歯を磨いて、靴も履いて等、結構大変なことを次から次へとこなしているかもしれないですよね。
そんな時、何気に「○○ちゃん、いつも朝の用意ちゃんとできているね。ママ/パパすごく助かっているよ。ちゃんと時間通りに家をでられるものね。」
と声がけをしてあげます。
上記のようなちょっとしたことは、私たちが子育てをしている日常にごろごろ転がっています。
この勇気づける子育てのテクニックは、私たち親の無条件の愛情を子どもに示してあげる為のツールとして、とても有効なものだと思います。
親が教える立場として上から目線で子どもに接するという立場をとらず、子どもと同等に横に並び、一人の人間同士として付きあっていくのです。
勇気づける子育てをしていくと、あなた自身もお子さんと一緒に学び、育っていけるのではないでしょうか?
具体的にアドラー子育てはどういったことをすればいいの?
- 子どものできているところを見つけて教えてあげる
- 出来ないところを指摘するのをやめる
- 子どものもっている能力を高めてあげる環境を作る
- 子どもにやらせてみて見守る
- 子どもに自分で考えさせてみる
- 何でもしてあげない
- 子どもの自立を促す
- 完璧を目指さない
- 他の子と比べないで、自身の中の成長度合いと比べる
アドラー式子育てのパセージって何?
アドラー式子育てのことを調べていると、パセージという言葉がチラホラ目に付きます。
パセージ(passage)とは、叱らず、ほめず「勇気づける」子育てを学んでいく育児学習プログラムのことです。
アドラー心理学をベースとした育児学習プログラムParent Study System on Adlerian Group Experiencesの頭文字をとってパセージ(passage)と言うそうです。
パセージ(passage)の和訳が通り道なので、「新しい育児への通り道」「幸せな家庭への通り道」の意味もこめられているそうです。
パセージは日本にアドラー心理学を紹介した草分け的存在の野田俊作さんによって開発されたものです。
日本各地で、パセージのノウハウを習得したリーダーさん達が勉強会、ワークショップを開き、アドラー式子育てのやり方を一般の方に伝授しています。
まとめ
ここまで、アドラー式子育てが一体どういったものかということを、ゆめこなりにできるだけ分かりやすく説明させて頂きました。
アドラー子育てでの親の私たちの重要な役割は、子どもの出来ているところ、優れているところ、可能性に気付き、子どもの自己肯定感をあげるサポートをしていくことです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
この記事が少しでもあなたの子育ての、お役に立てれば幸いです。
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